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1996年度(平成8年度) | 資料集 | 大分県産業科学技術センター

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Academic year: 2018

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(1)

平成8年度 研究報告 東労興産装弾挙措裔センター

竹製品イメ抽ジ変換研究

坂本 晃・宮崎 徹

別府産業工芸試験所

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要旨

一時の不景気に比べれば,景気が徐々に回復してきているこの頃ではあるが,別府竹工芸の販売不振は深刻な状況か ら抜け出す兆しはなかなか見いだせないでいる。現代消費者の生活観及びニーズク嗜好と別府竹工芸の進む方向に何か ずれがあるのではないかという危惧が感じられる。そこで,消費者が別府竹製品に抱くイメージと嗜好イメージを調べ, 現代消費者の生活観及びニーズ,嗜好にマッチする「イメージ面での新規性」を竹製品に持たせる研究を行った。

今年度は,消費者が別府竹製品に抱くイメージと嗜好イメージをアンケートで調べ,その分析を行った結果夕竹製品 はハード寄りのイメージで見られており消費者に好まれていなかった9 なぜそのような結果がでたかを推測するとタ 購 買層は女性が多いためソフトなイメージが好まれるからであろう。そこで,今後ターゲットを女性の好みに合わせてタ ソフトなイメージ(ナチュラルククリアタ ロマンチックタ カジュアル)の竹製品をもっとデザインする必要があると思 われる.

3。方法

別府竹製品の市場における位置を明確にするため,消 費者が抱く別府竹製品のイメ州ジと嗜好イメージのアン ケート調査及び分析を行った。

4。内容及び結果 4。1データペース・イメ… ジ調査

データベースさイメージ調査はク(株)日本カラーデ ザイン研究所により開発されたイメ血ジシステムに基づ いたパソコン利用の調査方法でタ 言葉(形容詞)によっ てイメージをチェックしタ イメージスケール上で配色の パターンとして表示させ,対象のイメージを把纏する手 法であるめ

調査方法はタ 被験者に日常使われている180偶の形

容詞の申から,設定された項巨引こふさわしいと思われる

形容詞15∼20個を選択してもらう¢

180偶の形容詞には,それぞれのイメ… ジを表現し た3色配色が10備ずつ,すなわちウオ叫ム+クールク

ソフト+ハードタクリア+グレイッシュのイメ回ジ。ス

ケール上にプロットされる蓼 その結果をパタ】ンとして 読みとりタ それらの意味や,全体傾向などを分析するの に役立てる方法である。

ソフトはイメージアナリスト((株)日本カラーデザ

イン研究所製)を使用した益

4。2 調査概要

下記の内容でアンケ岬ト調査を行ったや 1。埠じめに

インテリア小物産業である別府竹工芸は,回復しつつ ある景気の波に乗ることができず,深刻な販売不振から 脱却できずにいる。

中凱 東南アジアからの大童の安価な輸入品による圧 迫も一因ではあるがタ やはり住環境の変化等による現代 消費者の生活観及びこ山ズ,嗜好の変化も大きな理由と 考えられる。

たとえばタ 住宅から和室が減り,あるいは無くなりタ 花器を飾る床の間が消失してきた.またク マンションや アパートなどの集合住宅では,まず床の間は見受けられ ない℡ つまり,花器をアイテムの中心にしている別府竹 製品と消費者の生活及びニーズタ 嗜好に大きなずれがあ ると考えられる。

2.研究の目的

本研究では現在の竹製品に,現代消費者の生活観及び ニーズタ 嗜好にマッチする「イメ… ジ面での新規性」を 持たせることを目的としている。

「イメージ面での新規性」の具体的な方向性としてはぅ 用途,アイテム,異素材との組み合わせ仁累投術の導入 等の要素について新提案を行う℡ そして,従来の竹製品 にない雰囲気のもの,新しい生活スタイルやニーズ,ま た若者の感覚にマソテするものを試作し,竹製品のイメ

ージを変え,新分野への参入を図るものである。

(2)

平成8年度 研究報告 大分県産業科学技術センター

・調査場所:別府市竹細工伝統産業会館

・調査実施期間:平成8年10月22日∼平成9年1月 7日(78日間)

・調査対象:別府竹製品に興味を持ち,見学のため別府 市竹細工伝統産業会館に訪れた生活者

。調査項目:1.別府竹製品イメージ(特に編組製品に対 するイメージ)2.嗜好イメージ(消費者の好むイメ

ージ)

・調査人数:300名

・アンケート有効数:別府竹製品イメージ293,嗜好イメ

ージ267)

アンケート調査の結果をイメージアナリスト(感性評 価のための分析ソフト)に入力し,次の内容に沿って分

析を行った.

4.3 分析内容及び結果

4.3.1別府竹製品・嗜好イメージの集計

・年代別の単純集計(別府竹製品・嗜好別)

データが多いため,別府竹製品に対する年代別集 計の中で,世代間格差が突出しているデータたけを 掲載する.なお,嗜好の年代別集計および全体との 差の集計比較はソフトの不調のため断念せざるをえ なかった.

10代以下は他の世代に比べ「ナチュラル」が多い。

(全体では13%だが26.4%)竹は自然素材だという

ことを強く感じているためであろうか.

50代の世代的特徴は「モダン」(全体12。2%のと ころ16.5%)が目立つが,種かな編組に対して「精 密な」「緻密な」を選んだ為なので,現代的だと感

じているわけではないようである.

70代以上は「クラシック」が他の世代の半分以下 と少なく5 他の世代ほど竹製品を古めかしくは感じ

ていないようである.

一男女別グループ単純集計(別府竹製品・嗜好別)

男性の竹製品イメージ:エレガント28.5%,ナチ ュラル15%,クラシック14.9%,モダン14%の順

女性の竹製品イメージ:エレガント29%,クラシ

ック19.3%,ナチュラル17.3%,モダンユ1.5%の順

男性の嗜好イメージ:エレガント27。1%ブ ナチュ

ラル22.2%,クラシック14。6%,クリア11.2% 女性の嗜好イメージ:エレガント30.4%,ナチュ ラル29.7%,クリア19.2%,ロマンチック7.4%

・全体単純集計(別府竹製品・嗜好別)

全体の竹製品イメージ:エレガント30%,クラシ ック18。1%,ナチュラル13%,モダン12.2%

ハードなイメージが約40%(39.6%),中間が30 %,ソフトなイメージが約30%(29.4%)というよ

うに竹製品はかなりハード寄りのイメージに見られ ている.

イメージ語は「伝統的な」が最も多く,「繊細な」

「上品な」「和風の」と続く.

意外なことに「モダン」が上位にあるが,前記の

ように,細かな編組i こ対して「精密な」「緻密な」

を選んだためなのでタ 現代的だと感じているのでは ないと思われる心

全体の嗜好イメージ:エレガント30.6%,ナチュ ラル28.8%,クリア16.2%,ロマンチック7%

消費者は中間からソフト寄りのイメージを好むよ

うである.

イメージ語は「自然な」「上品な」「素朴な」

「さわやかな」などである.

4。3.2 男女差の集計比較(別府竹製品・嗜好別)

竹製品イメージの男女差はほとんど見られない. Fi g。1性別による嗜好イメージの遠い

0

0

U O n U O O O 7 6 5 4 3 2 1

口男 性 電女 性 中間 ソフト

イメージ

ハード

嗜好イメージの男女差については,男性の好むイ メージの60%がハードなイメージで,女性は17。1%

に留まる.ソフトなイメージについては,女性が65.

7%,男性が14む3%と逆転する。つまり,共通因子を

くくりだした異性特有の嗜好はクラシック,モダン ゴージャス等ハード寄りのイメージが多いが,女性 特有の嗜好はナチュラル,クリア,ロマンチック等

ソフト寄りのイメージが多いという結果である.

4.3.3 全体の別府竹製品イメージと全体の嗜好イメー

ジの差の集計比較

竹製品の全体イメージから嗜好の全体イメージに 含まれている部分を除くと,竹製品特有のイメージ が残るが,これは消費者の嗜好にあわないイメージ と言うことが出来る.これはモダンとクラシックが

多く,ハードなイメージが81.6%を占める。

まず,モダンであるが「精密な」や「緻密な」と いう言葉が選ばれているところから,細かい几帳面 な編組がおもしろくないと感じられるのであろう。 クラシックは「伝統的な」や「古典的な」という 言葉から古くさいスタイル,様式,色が好まれない

のであろう,

(3)

平成8年度 研究鴇貴 大分県産疑科学技術センター

5b まとめ

竹製品はハード寄りのイメージで見られているが,竹 工芸従事者のほとんどが男性であるため,男性の好みで デザインされているからであろう.そして,そのハード なイメージは消費者に好まれていないという結果がでて いる.なぜそのような結果がでたか推測するとタ アンケ ート回答者の70%近くが女性であることから購買層は女 性が多いと考えられるからである.

そこで,今後ターゲットを女性の好みに合わせて,ソ フトなイメージ(ナチュラル,クリア,ロマンチック, カジュアル)の竹製品をもっとデザインする必要がある

と思われる.

今年度は,別府竹製品のイメージを調べることにした が,はじめはかなり難航した。まず,そもそもイメージ とは何なのか,イメージをどうとらえるか等,当方が心 理学的な知識に乏しいため,感性を数値化し評価する方 法がよくわからなかった.しかし,一つの便宜的方法と して,(株)カラーデザイン研究所のデータベース・イ メージ調査法を知ることができ,この方法に凍ってイメ

ージを捕まえることにした.

今後はこの調査結果を踏まえて,別府竹細工の新しい イメージを模索するため,情報収集・アイデア創出を行

っていきたい。

参照

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